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【レッスンの補足】スワイショウ

(↑自主練中の写真)今日は、今年に入ってから僕のレッスンのメニューにレギュラー入りした、”両手をブンブン身体に巻きつけるやつ”の事について詳しく説明したいと思います。一応専門家から怒られるのを覚悟で言わせて貰うと、中国武術の訓練法の一つである「スワイショウ」という動きになります。効果は、「スワイショウ」で検索してみてもらうと解るのですが、すんごく色々あります。・腰痛改善・肩こり改善・姿勢改善・免疫力アップ更には・運気が上がる!なんてものまで。ですが、僕のレッスンでやる狙いはそこではなくて、・ただ手を振るというシンプルな行為から自分の体幹を感じてほしいこの1点です!しかし、これがなかなか難しい!いや、難しさに気づいてもらうのが難しい、、、一見簡単すぎて、「何だろこれ?」っていう顔で何となく手をブラブラやってる人が結構多い!実はこれ凄くダンス的にも重要で、正しくやろうと思うとそこそこ難しく奥の深い動きなんです!これはまず本気でやってみてください!1.真っ直ぐたち、視線は正面、膝をストンと曲げる2.玩具のデンデン太鼓の用にリズムよく両手を身体に巻きつける本気でやってみると解るのですが、手をリラックスして、デンデン太鼓の用に振って身体に巻きつけようとすると恐らくお腹や腰まで持って行かれてしまうのではないでしょうか?持って行かれないためには、背中をまっすぐに保ち、胴体は巻き付いてくる手とは逆の回転を微妙にかける必要があります。その逆回転をかけるタイミングがなかなか難しい!そして、そもそも背中をまっすぐに立てること自体、僕を含め猫背で苦労している人間には、「それがすんなりできたら苦労はしないんだよ_| ̄|○」って思いません?(僕だけ?)また、デンデン太鼓の様に両手をしならせて身体に打ち付けるのも結構難しくありませんか?肩や肘の関節がゴツゴツ引っかかってそもそも身体に巻き付かない。腕を柔らかく使う上で肩の力を抜く事はそんなに想像に難しくないとは思うのですが、こういった何気ない動きであればあるほど自分の肩や肘に結構力が入っていることを自覚する事が難しく、故に意識的に力を抜くことも難しいのです。また、リラックスした状態の腕を振るには駒のようなコアの回旋が要求されます。コアから末端へ、末端は軽く、コアはどっしり、このことをダンスする中で常に意識することができたら、それはそれは少ない力でしなやかな動きになると思いませんか!?僕がこの動きに惚れ込んで自分のレッスンに取り入れた理由が何となくわかっていただけたのではないでしょうか?!それにね、シンプルな動きを通して自分の身体の課題に直面できる、それって凄く素敵なことだと思いません?!「一周回って自分に出会う」みたいな(?)ダンスの動きとしては地味ですが、是非一緒にやり続けて新たな自分を発見していきましょう!

【公演中止】アモーレとプシケ

という事になりました。個人的、又はこの舞台を心底楽しみにしていた方々にとっては残念なことではあるけれど、こういう決断を取れることもまた凄い事だな思っています。こういう時は切り替えて個人でできることに全力を注ぐのみ。短い稽古期間ながら自分のダンス観がひっくり返るくらいの学びがありました。何十年何百年と生き続けてきた伝統芸能の重みに対し、自分の身体から出てくる踊りの軽さ、弱さに愕然としました。しかし、台本に書かれているアモーレに自分ができる動きを少しずつつけていくと、ある事に気づく様になってきたのです。それは、自分自身は弱く、また特定のジャンルの純粋な体現者ではなくとも自分の一つ一つのムーブメントにはクラシックバレエを始め、様々なジャンルの何らかの歴史的な積み重ね、意味が宿っているのだということを。自分の踊りも連綿と続いてきた歴史の一部なのだと!普段Youtubeで最新ガジェット情報をひたすら貪る僕が!コンビニのレジで現金支払いをする人に「チッ」となる様な心の小さい僕が!REKISHIの一部だったのだあ!伝統すげー!と文章にすると当たり前過ぎて自分でも引いてしまいたくなるんですが‎^_^;、何か世界の真理に触れたような気がしたんです!ということで、今回はこういう結果になってしまいましたが、自分の次のステップに繋げる何かは掴んだと思っています!どんな過去をも大切に、前へ前へ!それがコンテンポラリー!↓記念にね。

これからダンスをはじめようと思っている方へ

もしくは「自分みたいな初心者がレッスンに行っても良いか」と心配している方へ。現状僕のレッスンは、初級、上級とはレベル分けけずに全て「オープンレベル」としていて、兎に角誰でもどうぞの状態にしています。レッスンの内容も、凄く基礎的な事もしますが、時には少し上級者向けのことも容赦なくします。どのクラスにも大抵上手い人もいれば初心者の方も同時にいます。一時期はレベル分けをしていた時もあるのですが、上手い人は上手い人で基礎を深める事に楽しみを見出すし、初心者は初心者で、少し難しい動きへ挑戦していく中に、一見地味な基礎トレーニングの意味、次のステップのヒントを発見していくのだとこの数年様々な場所で教えていく中で僕自身が気づいたのです。時にはまったくついていけない動きも出てくるかもしれません。でもたとえ最初はサマにならなくても、一年もすれば何となくみんな動きについていけるようになります。その道への過程を楽しんでみればいいのだと思います。または出来なくてもどかしい気持ちを僕にぶつけてくれても全然構いません。遠慮はいりません。僕はできない動きに葛藤する姿を内心ニヤニヤ眺めることと、その憤りをぶつけられることに快感を覚えるSでもあり、Mでもあるのです!インストラクターとして、押し付けがましくなり過ぎず、また放って置き過ぎない、その加減はまだまだ未熟ですが、挑戦しようとする全ての人を受け入れる器は持とうと常に心がけています。「やってみるか、やらないか」上手い人とヘタな人との1番単純で確実な境界線はそこだけであり、その1歩を踏み出す勇気を僕は応援したいです!さ、今週も各レッスンでお待ちしております‎(-`ω-)✧

怪我した時は

ダンサーにとって一番怖いものはやはり怪我ですよね。怪我だけはしたくない!でもこの世に死なない人間がいないように、怪我しないダンサーもいません(キッパリ)。もし長くダンスやっている人でまったく怪我した事が無い人がいたら、それは恵まれた強靭な身体の持ち主、というよりは多分そんなに本気で踊りが好きでも無いんじゃない?と僕は疑ってしまいます。だって、ダンスですよ?ダンスは、踊りたいというその衝動は自然な事であっても、動き自体は不自然そのもの。日常生活では出会うことの無い動きだからこそ観ている人にも、勿論やっている本人にも感動を起こすのであって、ある意味きつくてなんぼのもんだし、その技術の習得のために反復練習を重ねれば自然体な身体から著しくバランスを崩してしまうこともあります。でもその怪我をきっかけに自分の身体の使い方に真剣に向き合うようになるし、逆に言えば怪我しないと中々自分のクセから脱却した1歩上のステップに進めないのが人間という生物なのではないでしょうか。なのでね、怪我しちゃったときは絶望的にならず、もう1ランク上のダンサーになる時の通過点だと思うようにしようではないですか。ということはまあ皆さん頭ではわかっていると思います。でもね落ち込むでしょ?だから改めて僕の方からもエールを込めて文章にしてみました。

【レッスンの補足】腰・尻

最近レッスンでプリエの際に必ず言っている、「腰の力を抜いて」ということと、「お尻の重みを感じて」というのがあると思いますが、質問があったのでそれについて説明します。そもそもプリエの日本語訳は、「曲げる、折る」という意味ではあるので、そのこと自体に意識を向けてもいいのだけど、プリエという動作から来る物理的な作用は「落下」であり、僕のレッスンを含め、重力を意識したコンテンポラリーダンスの中では、曲げる事よりも落下する身体をいかに体現することこそがプリエの本質だと僕は考えています。そこで、背中を起こして立っている状態から、背中の角度を変えずに真下に落下していく為に身体のどの部位の重みを使えばよいのかと考えた結果僕はお尻の重みだと思いました。しかし、落下はしたいけれど、崩れ落ちたいわけでは無いので、その反作用として背中は上に引き上げておく必要があります。その「上に行きたいエネルギー」と、「下に落ちたいエネルギー」の中間地点である"腰"は背中とお尻を強固に繋ぎ止めるコンクリートというよりは、上下に伸縮することのできる柔軟なゴムのようなイメージで僕は捉えています。故に、「腰の力を抜く」ということへと繋がっていくのです。とはいえ我々は日常生活の中で、お尻の重みを感じたり、腰をそもそも固めている意識などないので中々口で言われても難しいとは思いますが、多彩なダンスの動作のなかでプリエはその根幹となります。僕が説明した事は、あくまで僕個人の感覚的な解釈であり、完全に同意する必要はありませんが、自分の中でそのメカニズムを明確にする事はとても大切かもしれませんね。

ダンサーの成長を加速させるもの

「借金は人を成長させる」というのは!僕の小学校時代からの駄目友人Aの名台詞。余りにも高額商品をホイホイとクレジットカードで買うので大丈夫かといさめたところ、彼は「借金があるからこそ日々一生懸命に働こうという気になるんだ」と(^_^;)それを聞いた当時は、笑い飛ばしたものだけど、今振り返ってみるとまあ一理くらいはあるような気もする。というのも今現在僕からも同じような台詞を自分自身に、そしてダンサーや舞台人を目指す若者に送りたいのだ!「チケットノルマは人を成長させる!」というのも今年の僕は今月末の公演含め、5月には「さかいtoしんじ」の自主公演を控えているので、なかなかのチケットノルマを抱えることになる。実を言うとこの10年くらいは殆どゲストという形でしか舞台に立って来なかったため、あまりノルマというものとは無縁だった。でもその前の下積み時代は手持ちのノルマを消化するために友人に片っ端からメールをする日々だったのだ。あの時は、面倒臭い事この上ないと飽き飽きしていたものだが、今思い返してみれば、あの作業が自分を成長させていたのだなあと感じる。何故なら、ノルマという言葉の響きこそあまりよくないが、チケットを売る責任を負うことはお客様あっての舞台なのだから当然だし、相手が知人・友人といえどダイレクトに自分の踊りを売り込むという力は商業的な分野に進みたい場合は絶対に必要な力だ。そして必然的に当時は今よりは断然交友関係も広かった。ノルマ様様だったのだ!ということで、何が言いたいかというと、直近のノルマ様は↓こちらです。

Leo&白髭 コンテワークショップ

12月8日㈰18時〜21時 BDC 2st.Leo先生とワークショップをやります。9月にもこのワークショップを開催したのですが、実はあまり受けてもらえませんでした。理由は、「翌日台風の予報があり、その夜の電車が早々に運休してしまう、というような情報もあった中だった、、、」と言うのが大きな原因でもあったのですが、そもそもこういった創作系のワークショップや、コンテンポラリーダンス特有の、フロアワーク、コンタクトワーク(※)、インプロ(即興)は、相当マニアックなダンサー以外には受けが悪い、、、というか必要なものだという認識があんまりないよね、と思っています‎^_^;何を隠そう、僕自身若かりしころはそういうコンテンポラリーダンスのワークショップがあまり好きではなかったから。好きじゃなかった、というか今一ピンと来なかった。・フロアワークは寝っ転がるので見本が見えない上に上下前後左右解らなくなるし。・コンタクトワークは先生と組めばやってる事の意味はわかるのだけど、自分と同じようなレベルの人とやっても何が正しい感覚なのかが解らずモヤモヤするだけだし。・インプロや創作も、先生がやるとかっこいいのだけど、鏡越しに映る自分を見るだけで小っ恥ずかしくなって身体が固まってしまった。自分が講師になったらこういうのだけは絶対にやらないようにしよう!と固く自分に誓ったのを今でもよく覚えています。しかし、人は変わるもの!もしタイムマシーンがあったなら当時の自分の胸ぐらを掴み往復ピンタを食らわせてやりたい!今は心の底からの思います!フロアワーク、コンタクト、インプロ、創作の何と素晴らしいものか!ダンスにとって型は勿論重要なもの。しかし、「それが全てじゃねーよ!」という事を声を大にして言い出したのがコンテンポラリーダンスの始まりなはず。あえて型から抜け出し、自らの身体を床や他者に、用意された振付ではなく、その瞬間に湧き上がってくる衝動に、感覚を研ぎ澄ませ、身を委ねていく。こういったアプローチを経て自分と向き合った踊りこそがコンテンポラリーダンスをコンテンポラリーダンスたらしめていて、このアプローチこそがオリジナリティに繋がっていくのだと、今は強く実感しています。というわけで、このワークショップは少しでもコンテンポラリーダンスに興味がある人は勿論の事、自分の踊りに個性を持たせたい人なんかも是非体験しに来てください‎(꜆꜄•௰•)꜆꜄꜆»シュッシュッ白髭※コンタクトワーク : 自分以外の人に体重をかけたり、かけられたりする事によって身体の繋がりやペアで踊るさいの感覚を養う訓練のこと。